☆NY通信

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Ghost Gun 米語 Watch [202] : Ghost Gun  各位、  バイデン大統領の就任100日を目前にした議会での演説は、アメリカが直面する課題を明らかにしました。 同氏が提示した解決策は大胆かつ進歩的ですが、それだけに共和党からの強い抵抗が予想されます。 アメリカ政治の今後の展開に目が離せません。  -米語Watch(週刊NY生活紙、朝日Weekly紙に連載中)- Ghost Gun   追跡できない、手作り銃  連日のように銃による大量殺傷事件が発生するアメリカ・・・バイデン大統領はこれを国家の恥として、銃規制を政策の最重要課題にあげます。 先日第一歩として、大統領権限によるGhost Gunの規制案の作成を司法省に命じました。 Ghost Gun(幽霊銃)とは、個人が制作キットを買い、部品を組み立てて作ることができる銃のことで、メーカーの通し番号がなく、持ち主を追跡することが困難です。 規制案では Ghost Gunの主要部品に通し番号を付けさせ、加えて買主の身元調査の対象とすることが予期されています。  バイデン氏の次の目標は、Assault Gunという自動小銃などの規制と買主の身元調査の大幅強化を骨子とする、銃規制法案を議会で通すことです。  憲法の規定により、市民に銃を持つ権利を与えるアメリカ。 共和党議員の多くは、銃砲規制そのものに反対です。 しかし、市民の多くは合理的な銃の規制に賛同しています。 Ghost Gunの規制を第一歩として、バイデン政権が国民の支持をベースに共和党を説得し、実のある銃規制立法を成し遂げられるのか、アメリカ社会の安定そのものがかかっています。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)