カテゴリー別アーカイブ: 英語で一日一言

☆NY通信 “Trump’s Indictment”

最新号が届きました!
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BEIGO Watch [248] Trump’s Indictment 米語 Watch [248] : Trump’s Indictment    
各位、  日本にお住まいの皆様は桜の季節を堪能されたことでしょうね。ニューヨークでは遅咲きの八重桜が咲きつつあります。  昨日はイースター(復活祭)の日でした。Happy Easter!というあいさつが一日中、聞かれました。多くのアメリカ人にとって、とても大事な日です。   「米語Watch」をお送りします。読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。(ニューヨーク近郊の皆さんへ)4月27日(木)2時から3時半まで「米国の今を映す米語Watch」と題して、最近取り上げた米語と米社会について皆でお話する会を開きます。どなたでも参加できます。申し込みはJAA日系人会事務局 212−840−6942 またはinfo@jaany.org。 会場の日系人会は49 West 45th Street, 5th floor, NYCにあります。 

-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)- Trump’s Indictment トランプ氏起訴  アメリカのニュースはトランプ元大統領のIndictment(起訴)を連日、伝えています。容疑の中心は不倫の相手に対する口止め料の支払いですが、これに関する経理・税務上の不正および選挙関連法の違反がFelony(重罪)とされています。Indictmentは刑事手続きの始まりを意味するだけで、Conviction(有罪)ということではありません。この機会に通常の刑事手続に関する米語をおさらいしましょう。  先ず、市民で構成されるGrand Jury(大陪審)が、Prosecutor(検察官)の提示する証拠をもとに、被告人を起訴するだけのProbable Cause (相当な理由)があるかを吟味し、多数決でIndictするかを決定します。起訴された人は逮捕され、Arraignment(罪状認否)という手続きで、裁判官の前で検察官から容疑の中身を知らされ、そこで、その容疑を肯定または否定します。トランプ氏はこのArraignmentで34件に至る重罪を示されましたが、全てに”Not Guilty”と容疑を否認しました。裁判官はこの段階で、容疑者を拘束するか、Bail(保釈金)を払わせて保釈するかを決めますが、トランプ氏は保釈金なしで解放されました。  この後、弁護側から裁判所へPre-trial Motions(公判前申し立て)の提起や、当事者間でPlea Bargain (司法取引)の交渉がなされます。この過程で、裁判官によるDismissal(公訴棄却)または司法取引の成立がなければ、最終的にTrial (公判)に進みます。トランプ氏はすでに司法取引には応じず、裁判官に公訴棄却を要求すると言明しています。公判において検察と弁護側が証拠・証人を駆使する弁論の後、陪審(上の大陪審と区別するため小陪審Petit Juryともいう)が、検察の立証はBeyond a Reasonable Doubt(合理的な疑いの余地がない)であると全員一致で判断すれば、有罪が決定されます。  トランプ氏をめぐっては、この案件に加え、3つの事案で訴追される可能性があります。つまり、January 6と略称される国会議事堂襲撃、ジョージア州での先の大統領選への不当介入、Classified Documents(機密書類)の不正な扱い。これらの事案の成り行きが、来年の大統領選にすでに出馬を宣言している同氏の選挙活動にどう影響するのか、全米が注視しています。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)

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日本でも関心が集まっていますね!
Indictment… 発音に気をつけましょう。
発音: indáitmənt、(インダイトゥメント。インディクトメントでは、ありません。発音テストの必須語です(^^)

☆春来たり…

武力や暴力で人の心や信条を、決して変える事ができない事を、歴史から、何度も学びました。 ベトナム戦争中、米国は、”枯葉剤”を使っても、ベトナムの人たちの信条を変える事はできませんでした。強硬な攻撃を続ける米国政府に対し、国内では、市民による反戦活動/反戦歌が広がり、戦争の終結に繋がりました。ロシアにも、反戦活動(兵士の母親達、アーティスト達などが結束し)が広まってほしいと、願わずにはおれません。政府のプロパガンダに洗脳されていない国民もいる事を信じたいです。 

ウクライナとロシアに平和な春が訪れますように! 一日も早く…..

History teaches us that we can never change people’s minds and convictions by employing arms no matter how advanced and sophisticated they may be. During the Vietnam war, for example, the US government failed to conquer the Vietnamese people even with the application of “Agent Orange (defoliant).” Rather, it was America’s citizen anti-war movements that expedited the end of the war. Many anti-war songs emerged loudly (and quietly) saying “NO!” to war. Today I hope that a similar movement will come to Russia, perhaps organized by mothers of young soldiers, artists…. Am I too idealistic in believing that there are some Russians not-brainwashed by the relentless propaganda? I sincerely hope that a peaceful spring will arrive in Ukraine and Russia, the sooner the better.

☆2022年の単語 “gaslighting”

先日、Sam先生のクラスで、”gaslighting”という単語について学びました。調べてみると英語辞書Merriam-Webster Websterで2022年の単語一位に選ばれたとの事。
ロシア/中国政府が、事実と異なる情報で”gaslighting”しているとして、よく使われるようになったそうです。
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https://www.junglecity.com/news/merriam-webster-word-of-the-year-2022/?fbclid=IwAR2VYEdNRQkN4RrcPvOy-0_GiPzxyrmHvUWX0z_e3AL4U21Qu08q6w_wUuk

☆NY通信 “Classified Document”

最新号が届きました!

EIGO Watch [244] Classified Document 米語 Watch [244] : Classified Document      各位、 昨夜は地元のジャズ・クラブで、友人でジャズ作曲家・ピアニストの山崎裕さんの素晴らしい演奏を楽しみました。アメリカでは最近ジャズの人気が戻ってきているようで、客席は熱気に溢れていました。音楽をライブで聴けるのは本当に幸せなことです。  米語Watch」をお送りします。読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。

-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)-  Classified Document 機密文書  Classifyは分類するという単語ですが、Classified Documentとなると機密文書を意味します。つまり政府が守秘すると決めた文書で、法律の下、その保管方法は厳密に決められ、特別の権限(Security Clearance)を有する人しかアクセスできません。米国ではClassified Documentには3つの分類があります。重要性のレベルは上から、 Top Secret (機密)、 Secret(極秘)、Confidential (秘)です。 これらの文書の不適当な取扱いは連邦の刑罰の対象になりえます。  ここ何ヶ月も、ニュースでClassified Documentという言葉を聞かない日がありません。発端は、昨年トランプ前大統領がフロリダの私邸Mar-A-Lago(マー・ア・ラゴ)で300件を超える大量の機密文書を所持していたことでした。報道によるとトランプ氏は、それを隠匿しただけでなく、当局からの返却要請に何ヶ月も抵抗し続けたのです。トランプ氏を訴追するかを決定するため、司法省ガーランド長官は特別調査官を委任し、その結果を待っています。  司法省の調査の行方を複雑にしているのが、トランプ氏の行為を批判してきたバイデン大統領の私邸や事務所でも機密文書が見つかったことです。加えて、ペンス元副大統領の私邸でも機密文書が発見されました。国立公文書館はブッシュ、オバマ、クリントン氏などの元大統領とゴア氏など元副大統領に、保有する書類の自主調査を依頼する事態となりました。この展開に、米国民の間では、国の機密保持体制の危うさに驚きが広がっています。  Classified Documentが厳重に管理されていることは、防衛上そして外交上、国家間の機密共有の前提条件です。日本としても、同盟国米国のこのような状況を無視することはできないでしょう。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)

☆NY 通信. “Generative AI”

NY通信、最新号が届きました!

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BEIGO Watch [243] Generative AI 米語 Watch [243] : Generative AI      各位、  今回のコラムを書きながら、遂にAI(人工知能)が人間の営みに大きな衝撃を与える時代がやってきたと、実感しています。人間の知恵が試されるのです。期待と不安が入り混じります。  「米語Watch」をお送りします。読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。

-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)- Generative AI 創作できる人工知能  今、テクノロジーの分野で最大の話題となっているのがGenerative AIです。AI(Artificial Intelligence)はすでに日本語ですが、Generative AI とは、インターネット空間で蓄積された計り知れない量のデータを基に、文章、画像や音楽をGenerateつまり創造的に作成できる人工知能 のことです。  昨年11月、マイクロソフト社が後押しするChatGPT というGenerative AIが出現し、米国社会にセンセーションを巻き起こしています。ChatGPT は、人の指示(Prompt)に対応し、Deep Learning(深層学習)という自己学習能力で、瞬時に文章を 作ることができます。連絡文から、記事、論文、宣伝文句、詩、翻訳文など何でも! そして日本語でも! これは文章作成に関する革命的な発展ですが、同時に文章や表現の盗用(Plagiarism)という問題を生み出します。(生徒がGenerative AIを使って、宿題の解答を作成する事態がすでに多発しています。)実際、書くという仕事が失われると危惧する声さえ聞かれます。  画像や音楽においても、 同様の技術でGenerative AIが新しい作品を作り出すことができます。 素晴らしい芸術的作品が期待される一方、著作権侵害を主張する訴訟がすでに起きています。Generative AIは、今後どこまで発展するでしょうか。人間はそのGenerative AIを使いこなすことができるのか・・・私たちは、ついにやって来た人間対AIの「創造」を巡る攻防の入り口に立っているのかも知れません。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)

☆Furnished…(家具付) 

西宮にある古い実家を貸してくれないかとオーストラリア人の方からお問合せがあり、不動産エージェントの方を交えて、Zoomで内覧会をしました。東京の大学で日本史の研究をされていた大学教授(日本研究の本を何冊か出版したそうです)で、しばらく関西の大学をベースにリサーチをする事になったそうです。息子さんも、Gap yearを利用し、4月から関西の大学の日本語クラスに参加するとの事で、Zoomで対面。オーストラリアのゴールドコーストは、今、真夏との事でした。 家具付きで、ワンちゃんを2匹飼える家を探しておられ、スペイン人の奥様は、ガーデニングとお料理が趣味とか。ピッタリだとお話ししました。うまくいきますように‼︎ ダメな場合は、政府の新規事業構築の補助金(コロナ禍で苦戦する中小企業対象)を申請し、英語教材(主に英検/TOEIC/TOEFL )のライブラリー/レッスン付きの女子寮に改装する予定で、申請の準備に追われていました。いずれにせよ、しばらく、母の思い出が詰まった荷物の整理で忙しくなりそうです…
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☆Optimization

先日、引退後、東京に在する某行政機関で、翻訳に関わる仕事をしている兄から、” 資本主義のバージョンアップ”のバージョンアップ(日本語英語)をどう訳すか, “新資本主義?”, で意見を求められました。表題になるそうで…. 結局、ネイティヴの校正者も入れていくつかの案を出し合い、”New Form of Capitalism”に決定したそうなのですが、前後のコンテクストから、”Optimization “という言葉も適しているのではないか, と、いう話しで盛り上がりました。 そもそも、資本主義に”新”も”旧”もないし… なら、いっそ、修正資本主義(revised capitalism)と言ったほうが、いいんじゃないかな〜(私)   が、海外受けしても、日本人の反応、一般受けも大事だし….Hmmm タイトル/文献の翻訳…. 読み手を意識しながら… 興味深いです。

神戸も雪景色です。足下に気をつけてお過ごしください!
Keep warm!
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☆Commencement Speech

毎年、この時期になると、卒業を控えた大学生達とこのスピーチを聞いています。毎回、感動します。

“Commencement”は、アメリカの大学で行われる卒業式を意味する言葉ですが、本来は、”始まり”を意味します。 卒業が、終わりではなく、新しい人生の”始まり”と捉えてる所に意義を感じます。

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https://youtu.be/o97upTCsRME

☆The Legacy of Covid-19

先日、大学生のクラスで、コロナで失った貴重な機会について話し合いました。学校に行けなくなった事、クラブ活動ができなくなった事、語学留学出来なかった事… 辛い事ばかりだったが、普通の日々にすごく感謝できるようになったと、笑顔で話してくれました。で、先生は〜?、と、聞かれ… 記憶に残る悔しさ/悲しさは、ただ、ひとつ… 急に体調を崩した母を病院に連れていき、2度と会えないまま、2週間後に母が死んでしまった事…最期にもっと抱きしめておきたかった事かな… と、答えました。 母の最後の言葉は、”ありがとう! もう、遅くなったから、早くかえりなさい。”でした….
早く、普通の日々に戻りますように…

We have discussed the hardship we experienced and are still going through with the spread of Covid-19 in a setting designed for college students. During the lockdown period, students had to give up so many things they truly enjoyed, such as simply going to school, meeting friends, attending extracurricular activities (athletic/cultural events), and studying abroad. After lockdown, some smiling, many considered it a good experience, making them thankful for the return to normal life. I feel confident that this difficult experience made them stronger. When asked what the most difficult time was for me, I answered with tears in my eyes, “I miss just one thing….. the precious moment never spent with my ailing mother after she was hospitalized,” She died 10 days after I took her to hospital without knowing that it would be the last time I saw her smile….her last words were “Thank you, Yuri.. It’s, getting late….you must be tired… you should go home.” I should have hugged her more tightly before I left the hospital…. Regretting……. What was the hardest thing for you?

☆NY通信 ”Prisoner Swap”

NY 通信、最新号が届きました。

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各位、
アメリカではDry Januaryと称して1月にお酒を控える人がたくさんいます。確かに年末、年始に飲みすぎた体のためにはいいでしょうね。私も少し見習って、お酒を控えめにしようと思います。本当です。
「米語Watch」をお送りします。今年も読んでいただいて嬉しく思います。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。

-米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)-
Prisoner Swap 囚人交換
Prisoner Swapという言葉が、昨年12月のニュース面を賑わせました。Prisonerは囚人、Swapは交換すること。ロシアへの空路入国時に少量の大麻を所有しているのが見つかり、9年の禁固刑を言い渡されたアメリカ女子バスケットボール・スター Griner選手が、二国間交渉の後、囚人交換という形で帰国しました。ロシアが求めた交換の相手は、殺人などの容疑で、米国の刑務所で25年の刑に服していた武器商人Bout氏でした。

今回のようなPrisoner Swapは、戦争捕虜(Prisoner of War略してPOW)の交換とは、性格が異なります。(ロシアとウクライナの間でもPOWの交換をしている。)戦争に関係のない民間人の囚人同士を交換するのは、超法規的な特別措置で、日本がこの種のPrisoner Swapをした事例は聞いたことがありません。

 囚人交換で自国民を取り戻すという手法については、アメリカでも議論があります。 懸念されるのは、罪のないアメリカ人が交渉材料(Bargaining Chip)として外国に拘束される可能性です。現実に非友好国が、40人以上の米国人をHostage-taking(人質として拘束)していると言われ、中国、ロシア、シリア、イラン、ベネズエラなどが名指しされています。

 バイデン政権は今回の囚人交換で、Grinerさんと共に、反スパイ法違反としてロシアに収監されている元海兵隊でビジネスマンのPaul Whelan氏の解放も強く求めました。しかし、ロシアはそれを認めず、アメリカ国民の怒り・失望が広がっています。Prisoner Swapは、2023年も米外交の大きな焦点の一つとなるでしょう。

(旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)