☆NY通信 “Content Moderation”

NY通信、最新号が届きました。
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BEIGO Watch [240] Content Moderation 米語 Watch [240] : Content Moderation      
各位、  今日のニューヨーク、風もなく透き通るような青空が広がっています。近くの海辺にジョギングに行きました。犬を連れて楽しそうに散歩している人がたくさんいました。クリスマスまでもう少しです。穏やかな日々が続くことを願います。   「米語Watch」をお送りします。読んでいただいてありがとうございます。いつでも、楽しいメッセージをお寄せください。

米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)- Content Moderation SNS上の投稿管理   
世界一の富豪でテスラCEOのマスク氏が440億ドルでツイッターを買収したあと、SNSにおけるContent Moderationに関する議論が急激に高まりました。ContentとはSNSに投稿される内容で、Moderationとはそれを管理すること。つまり、Content Moderationとは、差別、中傷、ヘイト(憎悪)、ポルノ、暴力扇動など不適切な投稿を、何らかの基準を用いて制限することです。広い意味では、SNSが特定のメンバーを排除することや、また復帰を認める判断もModerationと言えるでしょう。(注意:SNSという言葉は日本特有です。米国ではSocial Mediaと呼ばれます。)  通常Social Mediaは、投稿を見張りチェックする担当者(Moderators)を、大量に雇用し目を光らせています。しかし、マスク氏は制約がない活発な意見交換の場を提供するとして、Moderationに懐疑的な考えを示しています。実際、買収後Content Moderation体制が弱体化し、陰謀論やヘイトスピーチなど不適切な投稿がツイッター上で飛躍的に増大しているそうです。また、暴力を容認するような発信をしたために、ツイッターから締め出されていたトランプ元大統領の復帰をマスク氏が認めたことが、大きな論議になっています。 これらを受けて、社会的責任を重視する会社の多くが、ツイッターを利用した広報・宣伝を中止しました。  ニュースや意見、その他のあらゆる情報の広がりに占めるSocial Mediaの役割は今後ますます大きくなるでしょう。米国Social MediaにおけるContent Moderationは世界にも大きな影響を与えます。今後の展開に目が離せません。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)