☆〜ing while black

NY通信 米語Watch 6月号が届きました!

米語Watch(週刊NY生活紙、朝日ウィークリー紙に連載中)-

アメリカ社会はコロナ禍と人種差別への抗議活動で大きく揺らいでいます。連邦政府に対する信頼が低下する中、州と地方自治体そして市民はこの国の尊厳をどう維持していくのでしょうか?  アメリカの底力を見せてもらいたいです。  米語Watchをお送りします。巣ごもり生活の中、皆さまからの楽しいメッセージやコメントを楽しみにしています。

“ 〜ing while Black” 黒人であるというだけで 不当な扱いを受ける  〜ing while Blackとは、普通に生活をする黒人が、犯罪者のように見られたり、不当な扱いを受けるという米語です。 元々は、Driving while Intoxicated (酔っ払い運転)がDriving while Black(何も交通違反してないのに、黒人というだけで警官に目をつけられる)と転用されたもの。  最近の例では、ジョージア州でジョギングをしていた黒人が、白人の元警官と息子に銃で撃たれたJogging while Black。 ニューヨークではセントラルパークでバードウォッチングをしていた黒人が、白人女性にルール通り犬に首輪をつけてくれと頼んだところ、その女性が逆上して警察に通報した Bird-watching while Black。  そして今度はミネソタ州ミネアポリスで、黒人男性が、白人の警察官に些細な容疑で拘束され、膝で首を押さえつけられて殺害されました。 普通に生きているのに、黒人というだけで警察に酷い仕打ちを受けるLiving while Blackの画像が繰り返し報道され、全米で抗議の嵐が巻き起こっています。人種問題の根深さを象徴するこの衝撃的事件は、社会を変える契機になるでしょうか・・まさにアメリカ社会そのものが試されていると言えるでしょう。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)