☆Sore Loser

NY通信、11月号が届きました!

米語 Watch [192] コロナウイルスはアメリカでも日本でも感染が急拡大して来ました。 来週に迫ったThanksgiving Day(感謝祭)は、いつもと全く違ったものになりそうです。 人に自由に会えないことは辛いことですね。 米語Watch(週刊NY生活紙、朝日ウィークリー紙に連載中)-
“Sore Loser” 負けを潔く認められない人  選挙の結果を受け入れないトランプ大統領を、バイデン支持派はSore Loser だと痛烈に批判します。Soreはヒリヒリ痛いという意味ですが、米語ではイライラするという意味もあり、負けをなかなか認められない人という慣用句です。 反対に潔く負けを受け入れられる人はGood Loserといいます。  アメリカの歴史の中で、大統領選での敗者が勝者にお祝いの電話をして、その後、敗北受諾演説(Concession Speech)をすることが伝統になっています。これを受けて勝者が勝利宣言(Victory Speech)をすることで、国民の心の中で決着します。特に、現役の大統領が再選されなかった場合、このステップは政権移行(Transition)のために最も大事な第一歩となるのです。  アメリカ政治の伝統に背を向けていたトランプ氏がSore Loserになるのは、驚くほどのことではないかも知れません。しかし、スムーズな政権移行は国家の内外において安全保障を担保するものです。今からでも、トランプ氏が利己を超え、国のためにGood Loserとして振舞うことを、多くの米国民は望んでいることでしょう。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士)