☆NY通信  Human Infrastructure

NY通信、最新号が届きました!
急激に秋が深まってまいりましたが、体調に気をつけて、お元気でお過ごしください。

BEIGO Watch [213] Human Infrastructure 米語 Watch [213] : Human Infrastructure  ニューヨークは暖かく気持ちが良い日が続いています。それでも、樹々は少しづつ力を失なっているようで、庭や道路には落ち葉が舞い始めています。 これからハロウィン、感謝祭そしてクリスマスと季節は進みます。あまり寒い冬にならなければいいのですが。  コラム「米語Watch」をお送りします。 -米語Watch(朝日Weeklyおよび週刊NY生活紙に連載中)- 
Human Infrastructure 人的インフラ  Infrastructure(下部構造)という言葉は日本ではインフラと略されて、社会の基本的な施設(交通、通信、水道、発電など)を意味しますが、バイデン大統領はHuman Infrastructureという言葉を多用して、国民の生活を改善することを、基本綱領「Build Back Better(米国をより良い国へ立て直す)」 の中心 に置いています。  とりわけ医療、介護、住宅、無償教育や子供手当の充実など 低所得者層・弱者を支援するための社会政策は、Human Infrastructureの眼目です。 加えて、気候変動を見据えた山火事・干ばつなどの災害対策、温暖化防止のための再生可能エネルギーへの転換などが含まれています。 提案された予算は10年間で3.5兆ドル という空前の規模です。  財政規律を重視する野党・共和党はこの予算に大反対で、民主党の中道派の一部も懸念を示しており、本予算の行方は予断を許しません。 大企業と高所得者への大型課税を通じて、社会・環境のためのHuman Infrastructureを導入することは、バイデン大統領が国民に宣言した最重要政策です。 大統領が連邦議会を説得することに成功するのかどうか、政権の真価がまさに問われようとしています。 (旦 英夫 ニューヨーク州弁護士