☆心をこめて歌う

先日、ゴスペルのLarry先生が心を込めて歌う事の大切さを、”Sincerity”とい
う言葉を使って強調されていました。
“心をこめて歌う”の英訳について質問があり、調べてみました:
I sing wholeheartedly/with all my heart/my heart out/from the heart
ちなみに、”by heart”でもOKですが、”by heart“には、暗記をするという意味があります。
I know this song by heart ―>”この歌が大好きで何度も聞いたので暗記している”、という感じになります。
例文
A: Don’t you need a script?
B: No, I know it by heart.
生徒さんの素朴な質問、大歓迎です!

さて、心をこめて歌うには、歌の背景を知ることが必要ですね。 前回のレッスンでは、Amazing Graceの歌の意味について、お話が盛り上がりました:

1800年初期頃、奴隷船の船長をしていたこの歌の作者(作詞)が、ある日、自
分のように非情で罪深くダメな人間(wretch)にさえ、たくさんのお恵みを注いでくださっ
たおおいなる神の存在/お恵みに気付き、それまでの行いを深く改心し、何
もかも捨てて牧師に転身し、残りの人生を困っている方々に捧げたそうです。
(Amazing grace
How sweet the sound
That saved a wretch(ひとでなし、不幸なひと、悪党) like me
I once was lost
But now am found
Was blind but now I see…)
Amazing Graceは、自らの過ちを気づかせ、正しい道に導いてくださった神の、
その驚くばかりの深いお恵み(大久保先生が”くすしき”お恵みという言葉を説明し
てくださいました)という意味があるそうです… この意味を噛みしめなが
ら詩を読むと、とても感動します。 私達は、眼に見えないところで神様のお恵みをたくさん受けて生きているのだと痛感します。

と、感謝しながらも、いつもふつふつと考えこんでしまうのですが…
歴史上(そして今も)、願いがかなわず、神の存在を確かめる事ができないまま、失意の中(災害、戦争、貧困、差別、病気….)で苦しい毎日、不条理な毎日を強いられている人、失意の中でこの世を去っていかなければならなかった罪なき人々/子ども達があまりにもたくさんいる事を思う時、神のおおいなるお恵みをたたえる事に憤りを感じてしまう事があります。 願わくは、神のお恵みが遍く(あまねく)全てに行きわたりますように…..と、やっぱり、時に”沈黙”の神に対して、手を合わせて感謝するどころかお願いばかりしてしまう、まだまだ、ダメな私なのでした…  神の恵みに深く感謝しながらも、その恵みがあまねく届きますよう、心をこめて、この歌を歌いたいと思います!